あだむさんの部屋

日々感じる事を純粋に記していこうと思います。

体育会系青春時代③

インターハイ(全国総合体育大会)は8月の始め頃に地元で開催された。
高校の友達もボランティアで参加してたり、親もスポーツドリンクを配るボランティアをやったりと地元感が満載でとても盛り上がっている。

試合にのぞむ前日の練習終わりに監督から、『先生』に特殊なおまじないを教えてもらったので、実践するよう言われる。
野球部のグラウンド近くに『気』がたまる場所があるらしく、そこへ行き部員一人一人が監督の指示通りに
おまじないの言葉を言いお腹に『気』を集中させ
一気に息を出すと言うもの。

『あーうーむー』

ふーー💨

ヤバい宗教のようだが、疑う者はいない 
なぜなら監督の言う事は絶対だからだ。


◇試合当日になり試合会場に行くと『先生』が来たので、部員全員と監督で挨拶に行く。

先生『気がたまってますね。怖い怖い。これは優勝

間違いないですよ。』

と監督に言う。

僕らの『気』は予想以上に高まっていたらしい。

さらに『気』を高めるありがたい『お塩』をなめ、時にはかけられ、『気』を最大限高め試合にのぞむ。
一試合めは危なげなく勝ったがそこまで強い相手ではなかった。
しかし、試合に勝ったのは『気』のおかげと
もう皆おかしくなっていた。
また、塩をなめて、かけて『気』を高め明日の2試合目にのぞむ
2試合目も余裕の勝利。しかし、あまり強い相手ではない。
試合が終わると『気』の講義を一緒に受けてた、"監督の弟"が現れ挨拶に行く。

監督の弟『お前ら気がたまってるぞ!すごいな』


『???』

どうやら監督の弟も『気』が見えるようになったらしい。
また、塩をなめさせられ、かけられ、おまじないの言葉を言って明日の3試合目へ。

3試合目はそれなりの強豪高だ。はっきり言って今までの比ではない。正直勝てるか微妙なところだ。

当日は念入りの塩とおまじないに"お守り"までもらい。準備は最高に整った。

そして、3試合目、負ける、、、



【今までやってきた事がすべて崩れる】



監督『お前ら何て事してくれたんだ?この負けはお前らのせいだ。』

『気』の力はどうしたんだ?ってぐらいもう『気』
はどうでもよくなっている。 

監督の弟も泣きながら『お前ら何て事してくれたんだ?』

と、『気』の事などとうに忘れている。

部員ももう何が何やらわからない。

『気』で本気で優勝できると皆思っていたが、現実はそんなに甘くなかった。

監督、監督の弟は責任を部員に押し付けよく分からない形で僕らのインターハイは終わった。

つまりは、簡単に言えば、 

相手の方が単純に『気』『戦闘力?』が上だったという事ですね。



その日から『先生』を目にする日はなくなりました。

『気』ってなんなんですかね?

今だによく分からないです。




ここまで見ていただきありがとうございました!


それでは!